【イベントレポート】 最新デバイス「Meta Quest 3」と「HHKB Studio」を同時に体験できる社内ハンズオンを開催

この記事はGoodpatch Advent Calendar 2023の7日目の投稿になります。

こんにちは、Goodpatchでソフトウェアエンジニアをしている 中田 です。

先月、最新のMR(Mixed Reality)技術や最新のキーボードを同時に体験できる、社内ハンズオンを開催しました。この記事では、イベント開催までの流れ、イベント当日の様子、ハードウェアのハンズオンを開催する際のポイントなどを紹介します。企画や運営はワンオペで行ったのですが、当日は参加いただいた方々の協力によりイベントをやり切ることができました。この記事がハードウェアのハンズオンを開催される際の参考になれば幸いです。

イベントの目的

新しいテクノロジーへの興味・関心を喚起するとともに、それらを直接触れて操作することで、そこから新しい体験や価値を発見してもらうことを目的としました。

イベントの準備

「Meta Quest 3」購入者の「体験会したいね」という発言が発端です。

準備の流れとしては、社内Slackにて「Meta Quest 3」を購入されたことを観測した人に声を掛け、イベントに協力いただけないか打診しました。皆さんに快諾いただき「Meta Quest 3」を3台用意できることになりました。

次に、エンジニアやXR領域に関心のある人の予定を確認して、できるだけ多くの方が参加できる日時を探しました。幸い二週間後だと多くのメンバーが参加できであるとわかり日時を確定しました。

社内告知

この時点で日時と場所が確定できたので、Slackで告知しました。「参加」のスタンプでリアクションしてもらい、私から対象者にカレンダーを招待するフローとしました。

Slackに投稿した告知メッセージ

生成AIをフル活用して告知ポスターを作成

この時点で日時と場所を確定でき余裕が生まれたので、イベントの告知ポスターを作ってみることにしました。過去にAdobe Expressで作成した際は、既存のテンプレートを使う簡易的なものでしたが、今回は画像も含めて生成AIをフル活用してポスターを作成しました。

画像生成には、stable.ai の Web API を使用しています。text-to-image API には style_presetという、イメージモデルを特定のスタイルに導くパラメータがあり、このパラメータに neon-punk を指定することでサイバーパンクっぽい画像を生成できます。

このスクショは、自作の画像生成 macOS appの動作例を示すものです。おおよその画像の特徴を日本語で書き、GPT-4を使い画像生成用のプロンプトを生成させています。生成したプロンプトを使い画像生成する流れです。

自作の画像生成 macOS appの動作例(ポスターで使用した画像とは異なる)

その後、Adobe Expressの生成AI「テキストからテンプレート生成 BETA」を使ってポスターのベースを生成します。そして、タイトル、日時、場所を入力し、生成した画像を貼り付けて、レイアウトを微調整すればポスター完成です。

Adobe Expressの編集画面

ユニークで目を引くビジュアルがすぐに出来上がったので、ポスターを印刷して社内の目のつく箇所に貼ってみたりしました。このポスターは自分のモチベーションを上げる効果もあり、個人的には成功でした。

突然の「HHKB Stduio」発表

イベント準備の最中「HHKB Stduio」が発表されました。HHKBは私も含め弊社で利用者の多いキーボードです。「HHKBユーザーミートアップ」でVRデバイスとの相性の良さも話題になっていたこと、社内で購入されたエンジニアがいたことから、急遽、体験対象に追加しました。

話が前後していますが、先ほどのポスターは「HHKB Studio」を反映した後のものになります。

余談:私も「HHKB Studio」を購入したのですが、販売側のトラブルによりこのハンズオンには間に合いませんでした😭

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ハンズオン当日の様子

より良い体験を提供するため、Meta Quest 3のミラーリング機能を使い、VRヘッドセットから映像をプロジェクターに映し出すことで、待っている人も疑似体験できるよう工夫しました。

Meta Quest 3のミラーリング機能

このイベントで一番好きなシーンです。「Meta Quest 3」を持参いただいた方々が、初めて体験する人に優しく手ほどきされています。みなさん、よい顔されています。

「Meta Quest 3」を持参いただいた方々が、初めて体験する人に優しく手ほどきされている

MR空間上の何かを指で押している風景。ボタンがあれば押したくなるのが人の性分ですね。

MR空間上の何を押している

HoloLens はプロダクトデザインとしてロボコップ感があって好きです。持参者から金額を聞いて目が飛び出ました(とはいえ Apple Vision Pro よりは安いのか)

私もHoloLensを装着したかった

人事部門の方も飛び入り参加。VRゲームを全力で楽しまれていたのが印象的でした。

人事部門の方も飛び入り参加

💡[Tips]市販の VRよごれ防止マスクのようなマスクを用意すると、化粧落ち、汗や汚れがVRグラスに付着することを防げます。

「HHKB Studio」の打鍵感の比較対象として「HHKB Professional HYBRID Type-S」も用意し、万全の体制を整えました。

「HHKB Studio」と「HHKB Professional HYBRID Type-S」の打鍵感を比較

終始和やかにイベントが進行

アンケートとフィードバック

アンケート結果は大変有益で、参加者の一人一人の意見が今後のイベント改善へつながる重要な資料となります。

このイベントでは主にどのようなことを体験できましたか

  • VRの進化の変遷や、Apple Vision ProとMeta Quest 3のインタラクションの考え方の違いを体験できた
  • 音でもフィードバックがある程度与えられるというのは1つの気づきだった

次回参加するときに「こうだったらいいな」と感じた点があればお聞かせください💙

  • 肩肘張らない体験会スタイルで良いと思った
  • おのおののデバイス アカウントで、どのようなアプリやゲームが使えるかを事前に共有しておいたりするのも良いかなと思った
  • なにか、テーマを分けて複数開催しても良いかも(プロダクティビティ系、ゲーム系、などなど)
  • MRマルチプレイができるゲームを事前に準備できたりするとよかった

今後体験したいプロダクトがあればお聞かせください

イベント運営の振り返り

Goodな点

  • 新しいプロダクト「Meta Quest 3」と「HHKB Studio」を社内の同僚に紹介し、体験する機会を提供できた
  • 生成AIを活用して告知ポスターを作成し、社内告知を効果的に行うことができた(かも)
  • 小規模ながらも、ハードウェアのハンズオンイベントを成功させることができた
  • 個人的には、継続した開催への自信につながった

Moreな点

  • 複数台のVRヘッドセットが集まる機会を有効活用できなかった
    • アンケート結果にありますが、MRマルチプレイを試す準備をしておけばよかったです。
  • 体験対象のプロダクトの事前説明が不足していた
    • 参加される方のプロダクトへの理解にばらつきがあります。プロダクトの特徴やおすすめの体験を事前に紹介できればハンズオンの質を向上できたと思います。
    • 事前スライドを用意していたのですが、その場の流れでハンズオンに移り、事前説明するタイミングを逃してしまいました ※
  • もっと写真を撮影しておけばよかった
    • 150枚ほど撮影したのですが、さまざまな条件によりOKになる写真は限られていてます。さまざまシーンを複数の構図で、できるだけ多く撮影することの大事さを痛感しました。
    • 当日は撮影も担当したのですが、自分がハンズオンを体験している間は撮影できないという失敗をしました。その間は参加者に撮影をお願いすればよかったかもしれません。

※ この場を借りて事前に用意していたスライドを供養させていただきます 🙏

事前に用意していたスライド。説明するタイミングを失った

ハードウェアのハンズオンを開催する際のポイント

  • まずはコストをかけずに小規模に開催する
  • ハードウェアの場合、用意できる台数に限りがあるため、参加人数を増やしすぎないことも大事
  • イベント開始時に、体験対象のプロダクトの紹介や体験してみて欲しいことを説明する
  • 体験を待っている人を飽きさせない仕掛けを用意する(今回の場合はミラーリング機能を活用しました)

まとめ

参加者からは、Meta Quest 3の没入感や快適さ、HHKBキーボードの滑らかな打鍵感について良い評価が寄せられました。また、アンケートを通じて参加者からのフィードバックも得られ、今後のイベント改善に役立てられそうです。

このイベントは、新しいテクノロジーを体験する機会を提供し、参加者の興味・関心を喚起するという目的を達成できたと思います。個人的には、継続した開催への自信につながりました。


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