右手親指が腱鞘炎になったエンジニアを支える技術

こんにちは。iOS Developer の katoです。

この記事はGoodpatch Advent Calendar 2023 の3日目の記事です。

エンジニアのみなさんは主にキーボードを使ったコーディングに多くの時間を費やすことかと思います。 私も例に漏れずキーボードを叩く日々を送っているのですが、右手親指の腱鞘炎に悩まされることがありました。 腱鞘炎になった際に Try したことを共有します。

どんな症状だった?

私の場合、軽度の腱鞘炎の時期が数ヶ月続いたあと、ある日突然右手親指をほとんど動かすことができなくなりました。 すぐに整形外科に駆け込み、腱鞘炎だと診断されました。 右手親指を使用した動作がほぼ不可能になり、日常生活の色々な箇所で不便を感じるようになりました。

やったこと

キーボードを変更した

まず試したのはキーボード交換です。もともと Apple の Magic Keyboard を使用していたのですが、Moonlander へと変えてみました。 Moonlander はエルゴノミクス的に優れており、また自分に合ったカスタマイズが可能であると知り、試すことに決めました。 実際に使用してみて、キーストロークが深いことから指への負担が大幅に軽減され、親指を使わないようなキー配列にカスタマイズすることで、痛みを感じることなくタイピングを行うことができました。 また副次効果として、肩こりも改善し、よく眠れるようになりました。

ちなみに、ポインティングデバイスは Magic Trackpad を継続使用しています。

Moonlander (\( ⁰⊖⁰)/)

音声入力を試した

次に試したのが、Macの標準機能である音声入力を使ってみることでした。Appleの音声認識技術は非常に高精度で、Slack上でのコミュニケーションでほぼ問題なく使用することができました。

音声入力

ポモドーロタイマーを試した

仕事に集中しすぎて時間の経過を忘れることがよくあります。これは仕事する上では効率的である一方で、身体にとっては負担になります。この問題を解決するために、ポモドーロテクニックを導入しました。Mac上で動作するポモドーロアプリも多く存在しますが、ソフトウェアの通知だとつい無視しがちなため、物理的なタイマーである mineetimer を購入しました。これにより、作業時間と休憩時間を明確に区別することができ、定期的に指を休めることが可能になりました。

mineetimer

新しい趣味を見つけた

私の趣味の1つにゲームがあります。しかし、右手親指の腱鞘炎のため、ゲームを楽しむことが困難になりました。そこで、体を動かすことが可能で、かつリラックスできる新しい趣味を見つけることとしました。そして、"散歩" を新たな趣味としました。毎日、自然や風景を楽しみながら歩くことは心身のリフレッシュに繋がりました。

ゲームのコントローラーを変更した

そして最後に、私が腱鞘炎の再発防止とより快適なゲーム体験のために行ったのが、ゲームコントローラーを背面ボタンつきのものへと変更したことです。具体的には、PS5用のコントローラー SUCF REFLEX と Nintendo Switch用のコントローラー 8BitDo Ultimate Controllerです。これらのコントローラーは背面ボタンを備えており、親指の操作量を大幅に減らすことができました。

SUCF REFLEX と 8BitDo Ultimate Controller

おわりに

以上が私が腱鞘炎と戦うために試したこと、導入した技術や商品の一部です。これらは私の働き方と生活の質を向上させ、痛みを和らげる上で大いに役立ちました。また、並行して通院を続け、数ヶ月ほどで完治することができました。

この経験が同じように腱鞘炎やそれに似た問題に悩むエンジニアの皆さんの参考になれば幸いです。 私たちの職業は頭と手で生計を立てるものです。だからこそ、健康管理とちょっとした改善で、生活と性能を向上させることができます。


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