
こんにちは!デザインエンジニアの藤井(touyou)です。
今回は2025年11月13日に開催されたFlutterKaigi 2025に参加し、LT登壇してきたレポートをお届けします。
題して「FlutterKaigi 2025でもLiquid Glass大好き人間してきた」です。ゆるっとお楽しみください。
FlutterKaigiとは?
FlutterKaigiは2020年に第一回が開催され、今年で5回目になる国内最大級のFlutterに関するカンファレンスです。
2020、という数字からわかるように最初はコロナ禍の中オンラインのカンファレンスとして始まり、去年からオフサイトでの開催をしているようです。
自分が過去参加記を書いてきたようなtry! Swift, iOSDCやDroidKaigiなどと比べるとかなり新しいカンファレンスですが、Flutterの正式版リリースが2018年のようなので、そこからわずか2年で開催されたと考えるとかなりのスピード感ですね。
ちなみに自分としてはFlutter製のHabeeに関わっている時間があと数ヶ月で2年、それ以前だと学生時代に友人と二人でお世話になった塾の先生がプロデュースするアプリを作ったりしてました。
GitHubを遡ってみたら2019年1月が自分が初めてFlutter関連のコミットをしたタイミングらしいです。え?
というわけで意外とFlutterでは大古参な自分もFlutterKaigiは今回が初参加でした。
参加してみて
登壇の話に入る前にまずは参加者としての話です。
自分は前日夕方に開催された前夜祭と、当日の計二日参加しました。
前夜祭では軽食とともに運営の方々によるLTと登壇者の代表四名によるトークセッションがありました。
個人的にこの中で特に興味深かったのは公式アプリの裏側です。バックエンド、Webなども含めた巨大モノレポとしてFlutterを使っていく実践知を知ることができました。
これはとても個人的な話ではありますが、自分が学生時代にやっていたLife is Tech !のメンターとして2~3年担当していた元教え子とお互い登壇者として再会できたのが一番のハイライトでした。今回は裏番組だったのでお互いの発表をリアルタイムで見ることはかないませんでしたがこれぞまさに「エモい」瞬間でした。
当日は企業ブーススタンプラリーを爆速でコンプリートしました。
ブースでもらえるノベルティに加えて、コンプリート特典でたくさんの景品をもらえたのですが、中でもこちらのアビーロード風マウスパッドが特に気に入りました。

なお最近はconductorを使っていてマウスを使わないので、ただただ机のデコレーション要員としてこちらは鎮座しています笑
お気に入りのセッション
周辺の話はこのぐらいで、ここからは実際にリアルタイムで聞いた中でおすすめのセッションをいくつかピックアップします。
Flutter DevToolsで発見! 本番アプリのパフォーマンス問題と改善の実践
まずはなんといってもスタディプラスの後藤さんによるDevToolsの話です。
FlutterはしっかりとDevToolsも標準装備しており、直近のアップデートで進化を続けているところではあるのですが、どうしても使いこなし方が分かりにくく...
このセッションは実際に活用して改善に繋げた事例も踏まえて分かりやすく何をどう見るべきなのか、を説明してくれてDevToolsを使うモチベが上がる発表でした。
ちなみに事例としてあげられていたriverpodの使い方によるパフォーマンス劣化や巨大なユーザー作成画像によってアプリが落ちてしまう問題はまさに今年自分も遭遇していた課題だったのでみんな同じところで詰まるのだということがわかりました。
自社テンプレートを実践で使って感じた強みとツラミ
続いては株式会社ゆめみのスポンサーセッションです。
実は弊社もFlutterの案件に取り掛かるにあたってかなり参考にさせてもらっていたゆめみさんのテンプレートの裏側が聞けてとても良かったです。
特にFeature-Firstがうまくまわるのは限られた条件下になるということや、coresが肥大化してしまうという課題はなかなか世間では言われないものの共感する部分ではあったので今後も参考にしていきたいなと感じました。
RenderObject とは何か?animated_to に学ぶレイアウト計算と描画の仕組み
もう一個紹介したいのはちゅーやんさんのアニメーションに関するお話です。
裏側の仕組みの話ももちろんですが、それによって実現されたanimated_toの利便性に何より感動しました。
ちゅーやんさんのライブラリとしてはcrop_your_imageをすでに使わせていただいていたりするのですが、こちらも機会があれば使っていきたいですね。
番外編
最後に二つだけ、番外というわけでもないのですが紹介させてください。
まず一個目は出前館さんのスポンサーセッションです。
内容はもちろんのことながら、スピーカーの方の推しであり、発表を通して何度も登場していた公式キャラクターでまえにゃんが実は弊社が過去案件で提案したキャラクターデザインだったため一人勝手に誇らしくなっていたセッションでした笑
もう一つはmixi2を開発されているくのさんによるアクセシビリティの話です。
こちらは弊社にアクセシビリティスペシャリストがおり、日々社内外でアクセシビリティへの向き合い方を発信されている姿を見ているので、そういった内容に近しい話がこうやって参加したカンファレンスの中で発表されているというのが良いなと思った次第です。Flutter公式のチェックリストがあることなどは初めて認識したので、自分のプロジェクトでもさらにやっていきたいですね。
そして登壇
さてお待たせしました、登壇のお話です。
今回はLT枠にプロポーザルを提出しました。一年近くやっているのでもちろん業務の中でのナレッジでも出せることはあったかと思うのですが、今年はやはりLiquid Glassの年...というわけで今回のプロポーザルもLiquid Glassの話にすることにしました。題して「Add-to-appで真のLiquid Glass対応を目指してみた」です。
無事こちらが通り、発表することになったわけですがここから発表した内容ややってみたことなど紹介していこうと思います。
なぜこのテーマにしたのか?
まず前提として自分はネイティブが好きです。Flutterでもできればネイティブの体験を届けたいなということを日々考えており、昨年のアドベントカレンダーでも以下のような記事を書いています。
そんな自分にとってはLiquid Glassの話はある意味衝撃的でした。なぜなら自分がこだわっていたネイティブっぽいFlutterアプリ、がiOSだとなかなかに厳しい話になってきたからです。 実際Liquid Glassへの考察を深めていけばいくほどその認識は強くなっていきました。以下の記事に書いている内容がその根拠になります。
ですがFlutterでもLiquid Glassはできる!という路線はさまざまなアプローチで世界中の人が試していたことであり、自分もその可能性は諦めたくないという気持ちがありました。
ではどうするのか?と考えた時にひとつの可能性がひらめきました。そしてその技術がどうやら存在しているということもわかり、今回のテーマを選んだというわけです。
準備期間
テーマが決まり、プロポーザルが通ったところで準備です。
準備期間中、Flutter界隈は世界中でさまざまなカンファレンスが開催されており、そのレポート記事がSNSに流れてきました。
その中で一個気になる話を見つけました。それがflutter_deckです。
AI時代でも自作のスライドにこだわっている自分も、コードによるスライドは未挑戦でした。
そして発表する内容と同じ技術で作れるということはデモも簡単に組み込めるということです。というわけで今回はこちらに挑戦してみることにしました。
実際作り始めてみると、いかにWYSIWYGなプレゼンソフトが作りやすいのかということを痛感しました。ですがその分普段できないアイデアもチャレンジできて面白かったです。
そして発表
そして発表本番です。
今回LTという制約の中やってみた試みがいくつもあります。それが以下です。
- 実際にライブラリを入れてスライド上にLiquid GlassなコントロールUIを表示、触れるスライドにした
- 短いながらデモをした、デモの時はスライドを再生しているiPadシミュレータの他にiPhoneシミュレータを動かすことで説明と動作を確認しやすいようにした
- タブの表示を細かく制御することで、本当は一個のアプリであるスライドとデモアプリを一個に見えないようにした
- 細かい自己紹介やリンク集QRなどをウィジェット化し、最後にiPadのホーム画面で締めるという演出をしてみた
また細かい技術詳細などはLT内で話し切れることではなかったのでリポジトリにまとめてみることにしました。
以下が今回制作したアプリ・スライドそしてドキュメント類です。PDF版のスライドも確認していただけます。
ある意味チャレンジングな発表でしたがなんとか無事終えることができました。 聞いてくださった方がどう感じたのかはわかりませんし、結論としてはあくまで実験的な試みにとどまってしまうアプローチでしたが、こうして今年の登壇二つでLiquid Glass大好き人間をまっとうすることができました。
まとめ
今年に入ってから多くの方々が、登壇をするには、一つの分野について深ぼることを続けること、発信を続けることが結果繋がるという話をされており、実際今回のFlutterKaigi前夜祭でも同じような話がありました。
その実践として自分はLiquid Glassという分野で一定今年はやり切ることができたのかなと思っています。
一方でもう一つセットで着目しているApp Intentsに関してはなかなかうまくいっていなかったり、プロポーザルを採択してもらうという意味でもまだまだというところなので引き続き挑戦し続けたいと思っています。
とりあえず今年のLiquid Glass大好き人間から言いたいことはただ一つ。
Liquid Glassは装飾ではないです!用法容量を守って扱いましょう。
Goodpatchではデザイン好きなエンジニアの仲間を募集しています。 少しでもご興味を持たれた方は、ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!